寝ているときや、夜の暗闇の中で被災したときに、どんなことに気をつけなければいけないのか、日頃からどんな備えが必要なのかを考えたことがありますか?
東京消防庁の池袋防災館では、毎週金曜夜に夜間の発災を想定した特別な体験ツアーを行っています(要予約)。
照明を落として暗くした館内で、ライトを片手に実践的な訓練を経験することができます。
消火訓練では、事前に消火器の使い方を学び、講師が実際に放射する模範を見ます。
その後、暗くなった室内ではスクリーン上でリアルな火災が発生。
消火器のピンを抜き、ノズルを握ってスクリーンめがけて訓練用の水消火器を放射。
明るい室内で説明を受けた直後の訓練なのですが、かなりスリルがあります。
地震体験では、昼間は机とイスが設置されている起震台に、布団が敷いてあります。
寝たままの揺れは、立っているときよりもかなり強く感じるため、頭を守るのが精一杯です。
煙体験では、暗い部屋に火災の煙が充満。
片手を壁につけながら、腰をかがめ、タオルやハンカチで口を押えて、非常口を目指します。
実際の火災では、停電して真っ暗な中、煙が充満するとあっという間に方向感覚がなくなり、一酸化炭素で意識を失ってしまうのです。
災害時には、「想定外のことしか起こらない」といわれています。
参加費無料のため、外国人旅行者にも大人気な「夜の防災館」。
今後も継続的に行われますので、自治会単位や、家族で参加されることを強くお勧めします。
【さいたま市防災アドバイザー・加倉井誠】
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